たまに3歳児の好奇心が顔を出してくることがあるのですが、
ある晴れた日に、太陽を浴びたベランダ菜園の植物のくっきりとした黒い影を綺麗だなーとみていたら、ふと、小学校の夏休みの自由研究でやった「日光写真」を思い出したんです。
あれって写真ていうけどどういう仕組みだったのだろう、、、と興味が湧いてきて。
色々と調べてみると、「青写真」や「サイアノタイプ」と呼ばれる古典的な写真技法。
カメラもレンズも使わず、感光液を塗った紙の上に物を置き、太陽の光を当てて像を残すphotogramの方法で、感光した部分が化学反応で深い青色になることから、青写真や青焼きなどと呼ばれていたらしい。
銀塩写真が生まれるずっと前に、最初は製図の図面の複写や写真のネガのプリント、植物標本などに使われていたんだとか。
植物が写し撮られた青写真は、私が目の前で見ていた植物の影のように美しく、繊細で、深い深い深海のような青に私はどうやら魅入られてしまったみたいで、その日から青写真の材料を集め、身近な植物でいろいろと試してみるようになりました。
水につけると青が濃くなり植物の影が白く浮き上がる様子は、銀塩写真をプリントした時のドキドキと
とても似ていて、本当にワクワクして。
そして、光の強さや季節や時間などによって、どう写るか分からない、いい意味でとても裏切ってくる面白さにもどうやらハマってしまう。
一枚一枚、二度と同じものは存在しない、「瞬間」を写す行為は「写真」だなと感動をくれました。
もっとこの美しい写真を、感動をたくさん生み出してみたいな。
そう思って、青写真はじめました。

